仏医療従事者3千人、ワクチン未接種で無給停職処分
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【9月17日 AFP】オリビエ・ベラン(Olivier Veran)仏保健相は16日、新型コロナウイルスワクチンの接種期限までに接種に応じなかった国内の医療従事者約3000人が、無給の停職処分を受けたと明らかにした。
公衆衛生局は先週、病院職員の約12%、開業医の約6%がワクチン未接種との推計を示していた。
ベラン氏は民放ラジオ局のラジオ・テレビ・ルクセンブルク(RTL)に対し、「きのう(15日)、医療施設や診療所に勤めるワクチン未接種の約3000人に停職が通知された」と説明。「数十人」がワクチン接種よりも辞職を選んだと明かした。
一方で、国内の医療従事者は270万人いることから、「医療の継続は保証される」と明言した。
ただし、各病院が明らかにしたデータに基づくと、実際の停職処分者数は3000人よりも多い可能性がある。AFPの集計では、停職処分を受けた職員の数は十数か所の病院のみで1500人近くに上っている。
エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は7月、病院や介護施設の職員、消防士らに対し、9月15日までに少なくとも1回のワクチン接種を終えなければ、無給停職処分になると通告していた。
それでも多くの医療従事者が、安全性や有効性をめぐる懸念を理由に依然接種に応じておらず、職員を処分せざるを得ない施設での業務に支障が出る恐れが生じている。
フランスでは、12歳以上の全国民にワクチンが提供されており、これまでに7割が2回接種を完了。接種率は大半の国を上回っている。(c)AFP