【9月9日 CNS】ひこ星と織り姫が1年に1度再会する七夕。中国では旧暦の七夕が「恋人の日」として定着し、この日にプロポーズをしたり婚姻届を出したりするカップルも多い。今年の七夕は8月14日の土曜日。週末とあって多くのカップルがデートをして、男性が花束や高級料理、宝石などを彼女にプレゼントした。この日に結婚を決めようと、結婚相談所に申し込んで人生の伴侶を捜している若者も多い。生花店やレストラン、宝石店、結婚紹介所などが七夕に合わせた商法は「紅娘事業(仲人ビジネス)」と言われている。

 紅娘(Hongniang)とは元朝の演劇『西廂記(Romance of the Western Chamber)』に登場する女性で、主人公の男女を取り持つ役を務めたことから、良縁を結ぶ仲人役の代名詞となっている。

「紅娘事業」の中でも近年成長がめざましいのが婚活関連産業だ。企業調査会社の企査査(Qichacha)によると、中国の婚活関連企業は現在2万1000社。2018年に新規に登記した会社は3874社、2019年は4521社に上った。コロナ禍の昨年でも3705社となり、10年前の3倍以上となっている。今年上半期の新規登記は前年同期比1.9%増の1767社で、設立ラッシュが続く。

 都市別で見ると、最多は四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)の589社で、江蘇省(Jiangsu)南京市(Nanjing)、河北省(Hebei)滄州市(Cangzhou)、同省石家荘市(Shijiazhuang)、直轄市の重慶市(Chongqing)と続く。人口が多く経済的中心地の「1線都市」と呼ばれる北京市、上海市、広州市(Guangzhou)、深セン市(Shenzhen)の4市は入っておらず、成長著しい「新1線都市」や地方の中心地の「2線都市」「3線都市」が上位に入っているのが特徴だ(都市の区分は5線都市まである)。

 省・自治区別で見ると、山東省(Shandong)が最も多い3222社。次いで河北省(Hebei)の2653社、江蘇省(Jiangsu)の2306社。4位以下は四川省(Sichuan)、河南省(Henan)、安徽省(Anhui)、湖北省(Hubei)、湖南省(Hunan)となっている。(c)CNS-第一財経/JCM/AFPBB News