【9月7日 AFP】オーストラリアとニューギニア(New Guinea)島にかつて生息し、絶滅したフクロオオカミ(別名:タスマニアタイガー)の飼育下の最後の個体を捉えた約90年前の映像がカラー化され、鮮やかによみがえった。

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 約85年前に絶滅したフクロオオカミは肉食の有袋類で、姿はオオカミに似ているが、トラのようなしま模様からタスマニアタイガーとも呼ばれる。

 国立映像音声資料館(NFSA)は、フクロオオカミの希少な現存映像のうち最も長いもので、最後の個体とされる「ベンジャミン(Benjamin)」を映した1分20秒の映像をカラー化したと発表した。

 同館は、フランス・パリにある専門スタジオ「コンポジット・フィルム(Composite Films)」のサミュエル・フランソワスタイニンガー(Samuel Francois-Steininger)氏に依頼し、同氏が200時間以上かけてこの映像をカラー化した。

 映像にはフクロオオカミが狭いおりの中を歩き回ったり、寝そべったりする様子が映っている。毛皮は薄茶色で、背には濃い色の太いしまが見える。

 ベンジャミンは1936年9月7日に死んだ。9月7日は豪で「絶滅危惧種の日(National Threatened Species Day)」に指定されており、今回カラー化された映像はこの日に合わせて公開された。(c)AFP