【9月7日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するアルファロメオ(Alfa Romeo Racing)は6日、フィンランド人ドライバーのバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)と来季から複数年契約を結んだことを明らかにした。

 現在メルセデスAMG(Mercedes AMG)に所属するボッタスはコメント文で、「自分のレースキャリアにおける新たな章の始まりだ。2022年からアルファロメオに加入し、象徴的なマニュファクチャラーと新たな挑戦をしていく将来にわくわくしている」と語った。

 32歳のボッタスは、2016年シーズンに選手権制覇を果たすとともに現役を引退したニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)氏に代わってメルセデスに加入。同チームでの5シーズンでGPに計92回出走し、これまで9勝、ポールポジション獲得17回を記録してきた。

 だが、通算7度の年間優勝を誇るチームメートのルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)と張り合える安定した成績は残せておらず、昨季まで2シーズン連続で総合2位に入っていたが、今季は2位に大差をつけられての現在3位。昨年9月のロシアGP(Russian Grand Prix 2020)を最後に勝利からも遠ざかっている。

 ボッタスは事実上、2007年シーズンの世界王者で今季限りでのF1引退を表明している同胞のキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)に代わってアルファロメオに加入することになる。

 ハミルトンは退団するチームメートに対し、ソーシャルメディアで「バルテリと一緒に仕事をしたこの5年間は大きな誇りだ」とつづり、「最高のチームメートで、一緒に仕事ができて本当によかった。君のスピードと挽回力は本当に素晴らしいけれど、最も優れているのはその人間性であり紳士的なところだ」と温かい賛辞を贈った。

 ボッタスの離脱により、メルセデスは数日のうちに、ウィリアムズ(Williams)から23歳のジョージ・ラッセル(George Russell)が加入することを発表する見通しとなっている。

 ウィリアムズで3シーズンを過ごしているラッセルは昨季、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)陽性となったハミルトンの代役として、サキールGP(Sakhir Grand Prix 2020)の1レースのみメルセデスのドライバーとして出場し、見事なパフォーマンスを披露した。(c)AFP