【9月4日 CGTN Japanese】中国では9月が新学期です。8月29日は名門上海同済大学の大学院の入学日で、入学手続きの会場には、両腕のない彭超(Peng Chao)さんの姿がありました。

 2015年、四川大学の法学部に合格した彭さんは、中国国家テレビ局(CCTV)の人気番組「中国詩詞大会」への出場、大学院の入試を受ける際に特殊な机を使っていたことで注目されていました。

 新型コロナウイルス対策のため、キャンパスに入る際には校門での検温や学校のコードのスキャンが必要です。また、PCR検査や関連資料の受け取りなど、彭さんの入学手続きの流れは他の学生とまったく変わりませんが、唯一異なるのは彭さんが足を使わねばならないことです。入学手続きの際、彭さんが足で一画ずつ自分の名前を書いている姿に、周りからは感嘆の声が上がりました。

 大学側は彭さんの学習と寮生活を考慮して、寮の1階の部屋を手配し、寮の玄関や部屋のドアは顔認識で開くようにし、シャワー室のスイッチは足で操作できる位置に置くなどの配慮をしています。多くのクラスメートが彭さんの手助けをしたいと思っていますが、彼は「特別扱いは望まず、自分でやれることはやらせてもらいたい。普通の人として扱って欲しい」と言っています。

 2015年、四川大学の学部に入学した際、大学院への合格という目標を立てた彭さんは、今ではその目標を達成して同済大学の大学院生となり、今後3年間の目標として博士課程に合格し、その後は大学の教師か弁護士になることを目指しています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News