【8月25日 AFP】国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のミチェル・バチェレ(Michelle Bachelet)高等弁務官は24日、イスラム主義組織タリバン(Taliban)が政権を奪取して以降のアフガニスタンの状況に深刻な懸念を示し、同組織の女性に対する扱いは「重要な譲れない一線」と述べた。

 バチェレ氏はアフガンに関する国連人権理事会(UN Human Rights Council)の緊急会合で、タリバンに対し、女性や少女、民族的・宗教的少数派の権利を尊重し、報復を行わないという約束を守るよう求めた。

「タリバンには、約束を現実のものとする責任がある」とバチェレ氏は主張。「重要な譲れない一線は、タリバンの女性と少女に対する扱いだ」と述べ、「自由、移動の自由、教育、自己表現、雇用に関する女性の権利の尊重」を求めた。

 緊急会合は、国連人権理事会が「女性と少女の権利を守るため断固として関与すること」を強調し、アフガンでの違反行為には「透明性を保った迅速な調査」を求める決議を採択して終了した。

 しかし、広く期待されていた国際的な調査を命じるまでには至らず、人権団体や多数の国からは取り組みが不十分だと批判が上がっている。

 会合は、タリバンのザビフラ・ムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官が、政府の女性職員は国内の治安が改善するまで自宅待機すべきだと述べたことを受けて開かれた。(c)AFP/ Nina LARSON