【8月23日 AFP】「ブレード・ジャンパー」の異名で知られるドイツの走り幅跳び選手マルクス・レーム(Markus Rehm)が22日、東京パラリンピックでは世界記録に「アタックする」と目標を口にし、国立競技場(Japan National Stadium)の高速トラックが記録達成の助けになってほしいと話した。

 T64クラスのレームは、6月に自身の記録を14センチ更新する8メートル62の新たな世界記録を出しており、好調を維持して東京に乗り込む。これは1996年アトランタ大会以降のどの五輪でも金メダルを取れる記録だが、本人は、24日から始まる大会ではさらに遠くへ跳べると信じている。

 東京五輪の陸上では三つの世界新記録が生まれ、そのうち一つが女子三段跳びだった。そうした中でレームは、国立の弾むトラックが自分にもメリットになってほしいと考えている。

 レームは報道陣に対して「会場は高速トラックで、ジャンプには最適だと聞いた」と話し、「東京五輪も見て、三段跳びで世界記録が出ていた。パラリンピックでも同じように話題になったらとてもうれしい」と続けた。

 レームにとって、今回はパラリンピック3連覇を目指す大会。前回のリオデジャネイロ大会では男子4×100メートルリレーでも優勝しているため、4個目の金メダルも懸かっている。レームは10代前半の時、ウェークボードの練習中に事故に遭って右脚を失ったが、その後スポーツへの情熱を陸上に注ぎ、驚くような実績を残している。(c)AFP