【8月23日 AFP】アフガニスタンから退避するために米軍機に搭乗したアフガン女性が、ドイツの基地に到着直後、機内で女児を出産した。米空軍航空機動軍団が22日、ツイッター(Twitter)で明らかにした。

 女性は、中東の中継基地からドイツ南西部ラムシュタイン(Ramstein)にある米空軍基地に向かう途中で産気づき、合併症を起こし始めたという。

 航空機動軍団はツイッターに「機長は、母親を安定させ命を救うため、機内の気圧を上げるために高度を下げる決断をした」と書き込んだ。

 ラムシュタイン空軍基地に着陸するとすぐに医療班が乗り込み、女性は貨物室で出産した。その後、近くの医療施設に搬送され、母子ともに経過は順調だという。

 米軍が公開した映像には、母親が担架で米軍機から搬送される様子が捉えられている。

 1週間前にイスラム主義組織タリバン(Taliban)がアフガニスタンを制圧して以来、諸外国は極限状態で退避作戦を続けている。首都カブールの空港は、パニック状態になった人々が殺到し混乱している。

 21日の米国防総省発表によると、今月14日の作戦開始以来、米国人2500人を含む1万7000人の退避が完了した。

 ドイツには米軍基地が数か所あり、ドイツ政府は米軍の退避便の受け入れを認めている。基地報道官によると、21日には約1150人がラムシュタイン空軍基地に到着。数日内に米国に向かうという。(c)AFP