【8月18日 AFP】フランス南部コート・ダジュール(French Riviera、フレンチリビエラ)の高級リゾート、サントロペ(Saint-Tropez)近郊で同国では今季最大規模の山火事が続いており、3日目となった18日も多数の消防隊員が消火活動に追われた。1人が死亡し、住民や観光客約7000人が避難を余儀なくされた。

 山火事は16日夜に自然保護区で発生し、これまでに約5000ヘクタールが焼失した。被災地域は森林やワイン用のブドウ畑が広がり、野生動物が生息することで知られる。

 消防当局は、火は夜間に「広がらなかった」が、「火の勢いを食い止められたわけではない」と述べた。

 地元当局は1人が死亡したと発表した。今回の山火事で死者が確認されたのはこれが初となる。死者の身元や亡くなった経緯は明かされていない。

 当局によると、22人が軽傷で、うち19人は有害な煙を吸い込んだ。消防隊員5人も軽傷を負った。

 バール(Var)県は17日、気温が高く風が強いことから、住民やキャンプ客約7000人が庁舎や学校などに避難したと発表した。

 地中海沿岸で夏季休暇を過ごしていたエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は17日夜、消防隊員らと面会した。

 マクロン氏は「消火活動は続いており、火の勢いを抑えることも安定させることもできていない」と述べる一方、勇気ある消防隊員らのおかげで「最悪の事態は免れている」と語った。

 今年はトルコやブルガリア、アルバニア、北マケドニア、ギリシャ、イタリア、スペイン、ポルトガル、イスラエル、チュニジア、アルジェリア、モロッコなど地中海周辺国で大規模な山火事が発生している。(c)AFP/Estelle EMONET