【8月17日 AFP】やけどを負った犬猫たちの脚に薬を塗り、包帯を巻く獣医師たち──ギリシャ・アテネ近郊に設けられた急ごしらえの保護施設では、山火事でけがをした動物の治療が行われている。避難の際に取り残されたペット、野良犬や野良猫もいる。

 ボランティアの獣医師らは、アテネ郊外の古い採石場に防水シートを張って作った仮設の「集中治療室」で動物たちの手当てを行う。

 獣医師らが携わる動物救護非営利団体(NPO)「EDKE」では、これまでに230匹以上の動物を手当てしており、グループの代表は「毎日20匹ほどの動物を受け入れている」と話す。

 軽傷の場合は、2~3時間ごとに水で患部を冷やす。若いボランティアスタッフが「水に入る時間だよ」と子犬2匹を抱きかかえ、小さな容器に優しく入れた。

 今月初め、アテネの北方約30キロの地域で起きた山火事では多くの住民が避難した。

 被災地域でAFPの取材陣は、取り残された動物を探す複数のボランティアグループに出会った。地域には野良犬や野良猫が少なくない。最初に被害に遭うのは置き去りにされたペットはもちろん、こうした野良の動物たちだと獣医師らは指摘する。

 NPO「ドッグズ・ボイス(Dogs' Voice)」は、これまでに2000人以上がボランティア活動に参加していると話す。その多くは、シェルターの負担軽減のため、動物を自宅で数週間預かるという。また、動物の餌の寄付は約10トンに上っている。(c)AFP/Gwenaelle SOUYRI with Alexandros Kottis in Evia