【8月14日 AFP】米国土安全保障省は13日、2001年9月11日の米同時多発攻撃から20年を控え、新型コロナウイルスの感染が拡大する中での新たな攻撃への警戒を呼び掛けた。

「国家テロ警報システム(NTAS)」の警戒情報は、米国への「脅威が高まっている」として、米国内のテロリストによる攻撃をはじめ、「外国のテロリスト、そのほか有害な外国勢力に触発・刺激された人物」による攻撃への警戒を呼び掛け、過激な思想や暴力行為を広めるためにネットの掲示板が利用されていると指摘している。

 国土安全保障省は今年1月、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領の支持者が米議会に乱入した事態を受け、NTASの警戒情報を発表。5月の改訂版では、米国は反政府的で人種差別によって動機付けられた過激派による「さらに複雑で危険な」脅威に直面しているとして、暴力的な過激派は、新型ウイルスの規制措置の緩和に乗じて攻撃を仕掛ける可能性があると警戒を呼び掛けていた。

 同省は今回発表した警戒情報では、過激派は「新型ウイルスの変異株の出現によって国内各地で公共衛生上の規制措置が再び導入される可能性を、攻撃実施のチャンスと捉えて利用する恐れがある」と指摘し、今年は「新型ウイルスの感染拡大に関連したストレス要因」が「暴力行為の増加につながる可能性がある」と警告している。(c)AFP