【8月8日 AFP】フランス全土で7日、新型コロナウイルス対策で適用範囲が拡大される「衛生パス」に抗議するデモが行われ、同パス関連では最大規模の約25万人が参加した。

 フランスではエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が提唱した規制によって、ワクチン接種を完了しているか、検査で陰性だったこと、または最近罹患(りかん)して回復したことを証明する「衛生パス」の提示が、日常生活の随所で義務付けられており、9日からは飲食店にも適用範囲が拡大される。

 仏内務省によると、7日のデモには全国で約23万7000人、パリでは1万7000人が参加。先週末に行われたデモの20万4000人を超えた。夏休み期間中のデモとしては異例の参加者数だという。

 パリで行われたデモの一つでは、数百人が「自由を!」「マクロンよ、パスは要らない!」などとスローガンを叫びながら、西部郊外から市内中心部まで行進した。

 一方、イタリア各地の都市でも7日、これよりも小規模な同様の抗議デモが行われた。イタリアでも新たな措置で、屋内イベントの参加者や教師に対し、新型コロナウイルス関連の証明が義務付けられる。

 首都ローマ中心部のポポロ広場(Piazza del Popolo)には1000人以上が集まり、「グリーンパスは要らない!」「自由を!」と叫んだ。ミラノ(Milan)では数千人がデモ行進した。(c)AFP/Romain FONSEGRIVES