【8月3日 AFP】インド南部ベンガルール(旧バンガロール、Bangalore)で2日、コンゴ人留学生が拘束中に亡くなったとされる出来事をめぐり、アフリカ諸国出身者らと警察官がもみ合いとなり、少なくとも6人が負傷した。警察が明らかにした。

 警察によると、ジョエル・マルー(Joel Malu)容疑者(27)は1日、合成麻薬エクスタシーを少量隠し持っていたとして拘束された。マルー容疑者は2日午後、心停止を起こし亡くなった。

「徐脈と診断され、心肺蘇生法など救命措置を行ったが、心停止が原因で亡くなったとみられる」と警察は説明している。

 マルー容疑者の死を受け、アフリカ諸国出身者が警察署前で抗議デモを行い、警察ともみ合いになり、警官1人が負傷した。

 デモ参加者らは、マルー容疑者が心停止で亡くなったとする警察の主張に異議を唱えるとともに、マルー容疑者は誤って拘束されたと非難した。警官らはデモ参加者を警棒で押し返し、10人余りを逮捕した。

 警察はマルー容疑者の死因を調べる他、同容疑者のパスポートとビザ(査証)は2017年に失効しており、不法滞在だった疑いがあるため捜査するとしている。

 アフリカ諸国出身者らは、インド警察が人種差別をしていると非難している。でっち上げの麻薬密売容疑で繰り返し拘束され、日常的な差別にも直面していると訴えている。(c)AFP