【3月4日 AFP】インド中部チャッティスガル(Chhattisgarh)州警察は3日、トランスジェンダー13人を警察官として採用したと明らかにした。トランスジェンダーの採用としては過去最多となる。

 インドの最高裁判所は2014年、「第3の性」を認めたが、虐待や差別に直面することも多く、警察が加害者のこともある。

 全国に200万人を超す警察官がいるが、このうちトランスジェンダーは2人だけだという。南部タミルナド(Tamil Nadu)州が17年、インドで初めてトランスジェンダーの警察官を採用した。

 州警察のD・M・アワスティ(D.M. Awasthi)署長は、「初めてトランスジェンダーを警察官として採用した。個人的に祝いを述べたい」と話した。

 インドのトランスジェンダーはさまざまな問題に直面している。多くは家族を捨てるか家を追われ、売春や物乞いをせざるを得ないこともあり、搾取と虐待の悪循環に陥っている。

 政府は近年、州ではなくインド警察による採用計画など複数のトランスジェンダー支援策を打ち出している。

 1月には東部ビハール(Bihar)州が、州警察の新規採用500人につきトランスジェンダー1人を採用すると発表している。(c)AFP