【8月3日 AFP】東京五輪は3日、陸上女子400メートル予選が行われ、女子史上最多となる五輪通算10個目のメダル獲得を目指す米国のアリソン・フェリックス(Allyson Felix)が3組首位で準決勝に進んだ。

 35歳になった米陸上界の女王は、5度目の五輪で全体4番目となる50秒84を記録した。

 トラック種目の女子選手としては五輪史上最多となる6個の金メダルを獲得しているフェリックスは、ジャマイカ出身のマーリン・オッティ(Merlene Ottey)氏と五輪通算メダル獲得数9で並んでいる。

 予選通過後にフェリックスは、「スタートするのは良いこと。永遠に待っているような感覚だった。競技場に出て準決勝に進めたので気分は良かった」と話している。

 2024年パリ五輪を前に引退する計画のフェリックスは、自身にとって最後の五輪をかみしめているという。フェリックスは2004年のアテネ五輪に10代で初出場した。

「もちろんこの競技を愛している。それは自分の人生の大部分を占めているからだと思う。これが最後の機会だと知っていることに大きな意味がある」

 2016年リオデジャネイロ五輪の同種目で銀メダルを獲得したフェリックスは、母親として初めての五輪に挑んでいる。2018年に緊急帝王切開でカムリン(Camryn)ちゃんを出産したフェリックスは、それ以来働く母親の権利を熱心に訴えている。

 母親になったことは「全てを変えた」と話すフェリックスは、「それまでとは違う意欲を与えてくれた。そのおかげでとても多くのチャレンジに取り組むことができた。なので、母としてこのステージに立つことはさらに大きな意味を持つと考えている」と続けた。(c)AFP