【8月2日 AFP】東京五輪の陸上で金メダルを獲得したラモントマルチェル・ヤコブス(Lamont Marcell Jacobs)とジャンマルコ・タンベリ(Gianmarco Tamberi)が、母国イタリアで「オリュンポスの神々」だと称賛を浴びている。1日に行われた陸上では、ヤコブスが男子100メートルで本命不在のレースを制すと、タンベリは男子走り高跳びで金メダルを獲得した。

 これを受け、2日の同国紙メッサジェロ(Il Messaggero)は「彼らより速く、より高い者はいない」と見出しを打った。他紙もすべて両者の歴史的な金メダルをたたえ、スタンパ(La Stampa)は「オリュンポスの神々」を引き合いに出して称賛した。

 9秒80の欧州記録で優勝したヤコブスは、米テキサス州生まれの選手で、今年に入るまで9秒台を出したことがない無名の選手だったが、五輪の花形種目といえる男子100メートルで、引退したウサイン・ボルト(Usain Bolt、ジャマイカ)氏の後を継ぐ新王者となった。

 タンベリは走り高跳びで2メートル37をマークし、ムタズ・エサ・バルシム(Mutaz Essa Barshim、カタール)と同記録で珍しい二人同時の金メダルを獲得した。ヤコブスが優勝した後、二人が喜びの抱擁を交わした場面は、2日のイタリアのテレビで繰り返し放送された。

 イタリアは7月にサッカーの欧州選手権(UEFA Euro 2020)でも優勝を果たし、新型コロナウイルスの感染拡大に苦しむ同国にとっての新たなスタートだと国内で祝福されたが、同国にとっては勝利の夏を締めくくる二人の金メダルとなった。

 サッカー代表のロベルト・マンチーニ(Roberto Mancini)監督も二人の快挙をたたえ、ツイッター(Twitter)に「君たちが歴史だ。今回の五輪のメダルはどれも素晴らしい。頑張れイタリア」と投稿している。(c)AFP