【7月29日 AFP】東京五輪出場のため来日した後、新型コロナウイルスの検査で陽性となりホテルで隔離生活を送っているオランダ代表選手らは、外の空気を吸えないことに対する抗議として「ストライキ」を行ったことを明らかにした。結果、1日15分のみ窓から外の空気を吸うことが許可されたという。

 テコンドー女子のレシュミ・オーヒンク(Reshmie Oogink)によると、抗議はホテルのロビーで行われ、隔離されているオランダ選手6人全員が参加。オーヒンクはインスタグラム(Instagram)への投稿で、自分は「五輪監獄」に入れられていると冗談を飛ばした。

 東京五輪出場選手は日本滞在中、毎日検査を受け、陽性となった場合には隔離されるか、入院する必要がある。

 オーヒンクはAFPに対し、自分を含め陽性となった選手は「数日間にわたり新鮮な空気を吸えず閉じ込められていた」と説明。部屋を出られるのは食事を受け取るときのみで、食事の献立は「毎日同じ」だという。

 同じく陽性反応が出たスケートボード女子のカンディ・ジェーコブス(Candy Jacobs)はインスタグラムに28日投稿した動画で、「外の空気を一切吸えないのはすごく残酷で、精神的にとても疲れる」と苦言を呈した。ジェーコブスによると、選手らは27日、7~8時間にわたり「ストライキ」として座り込み抗議を続けた結果、監視付きで1日15分のみ、開いた窓のそばに立つことを許可されたという。

 オランダオリンピック委員会・スポーツ連合(NOC*NSF)は27日、選手の隔離状況は「受け入れられない」とし、国際オリンピック委員会(IOC)と協議すると発表していた。

 オーヒンクはインスタグラムに、自身の所持品や防具で作ったかかしのような人形を撮影した動画を投稿し、「五輪監獄の新入り」と説明。「ボブという名の新しい友達ができた。彼は戦う準備ができている」とコメントした。さらにインスタグラムの「ストーリー」機能を使った投稿では、自室のドアを押し開ける自分の姿に「脱獄計画:私たちは空気がほしい!」とのコメントを添えた。(c)AFP