【7月28日 AFP】東京五輪は28日、自転車ロードレース女子個人タイムトライアルが行われ、オランダのアンネミーク・ファン・フリューテン(Annemiek van Vleuten)が金メダルを獲得した。

 ユトレヒト(Utrecht)出身で38歳のファン・フリューテンは、25日に行われた女子個人ロードレースでフィニッシュした際、自身が優勝したと勘違いして拳を突き上げるというベテランらしからぬ恥ずかしい失態を犯していた。

 実際のところはオーストリアのアナ・キーゼンホファー(Anna Kiesenhofer)がすでにフィニッシュラインを切っており、顔を赤らめたファン・フリューテンはレース後、キーゼンホファーが序盤に逃げを決めていたことは知らなかったと認めた。

 しかし、富士スピードウェイ(Fuji Speedway)で行われたこの日のタイムトライアルでは、ファン・フリューテンが22.1キロの起伏あるコースを30分13秒で駆け抜け、圧倒的な走りで優勝を決めた。

 スイスのマーレン・ロセール(Marlen Reusser)が31分9秒で銀メダルを、オランダのアンナ・ファン・デル・ブレッヘン(Anna Van der Breggen)が31分15秒で銅メダルを獲得した。

 2016年のリオデジャネイロ五輪で恐ろしいけがをしたファン・フリューテンだが、これが五輪で初の金メダルとなり、奇跡的な復活劇を完結させた。

 前回大会の個人ロードレースでトップに立っていた際、下り坂でコントロールを失ったファン・フリューテンは、コンクリートの縁石に頭を打ちつけ、救急救命士の治療を受けるまでぴくりとも動かず、集中治療室に搬送されていた。ファン・フリューテンはこのクラッシュで脊椎の3か所を損傷し、重度の脳振とうに見舞われた。(c)AFP