【7月31日 CNS】中国国家郵政局によると、今年上半期(1~6月)の宅配業界の配達件数は500億件近くに達する見込みだ。月間成長率は20%を超え、農村部や内陸部の件数が増えるなど、バランス良く市場が成長しているという。

 国家郵政局発展研究センター業務研究3部の王岳含(Wang Yuehan)副主任は記者会見で「中国の宅配市場は順調に発展し、質も改善されている」と述べた上で、4つの特徴を挙げた。

 1つ目は、宅配業界が急拡大していること。2020年上半期の配達件数338億8000万件と比べ、今年上半期は約150億件増の500億件近くとなる。月間成長率は20%を超え、2年間の平均成長率では32.9%に達する。春節(旧正月、Lunar New Year)休暇のあった2月を除いて月間配達件数は80億件を超え、2019年のピーク時を上回った。月間配達件数は100億件に近づきつつあり、最高記録の更新を続けている。

 2つ目に、都市と農村の業務バランスが取れている。上半期には、中国中部地域の配達件数と収益シェアが1ポイント以上増加すると予想され、配達件数の多い東部と中部、西部とのギャップはさらに縮小した。湖北省(Hubei)、江西省(Jiangxi)、河南省(Henan)、山西省(Shanxi)、寧夏回族自治区(Ningxia Hui Autonomous Region)などの中部・西部の配達件数の伸び率は60%を超え、業界の成長を引っ張る立場となっている。都市と農村の宅配サービスの平準化が進み、農村への宅配サービスの割合は30%近くに増えている。

 3つ目は、遠距離間および国際間取引の急速な発展だ。遠距離間の宅配は全体の件数の中心を占めている。海外や香港、マカオ、台湾と宅配も急速に増えており、成長率は過去最高の50%近くになる見込みだ。

 4つ目としては、環境に配慮した取り組みが目覚ましい成果を上げている。「郵便小包包装管理弁法」の施行などに対応し、宅配業者41社が「宅配グリーン包装認証」を受け、包装の簡素化やリサイクルの推進、二酸化炭素排出量の削減を実践。新しい素材の採用や技術開発、リサイクルボックスの設置に取り組んでいる。(c)CNS/JCM/AFPBB News