【7月23日 AFP】(更新)中国当局は23日、記録的豪雨に見舞われた中部・河南(Henan)省の水害による死者が51人になったと発表した。豪雨の影響は住民数百万人に及んでいる。

 大きな被害を受けた鄭州(Zhengzhou)市は、23日正午の時点で39万5000人以上が避難を余儀なくされており、経済損失は650億元(約1兆1000億円)を超えると発表した。

 死者数は今後も増える見通し。さらに国営メディアによると、河南省は今後数日のうちに、台風6号(アジア名:インファ、In-Fa)による大雨に見舞われると予報されている。

 3日間で年間降水量に相当する雨が降った鄭州市では、地下鉄が浸水して少なくとも10人が死亡。消防隊は23日にも、水没したトンネルや地下鉄からの排水作業を続けた。

 気象当局は、すでに台湾と中国東岸部に大雨を降らせた台風6号の進路を注視している。同台風は25日以降に、数千万人が暮らす地域に上陸する見通し。

 中国の巨大化する都市で、異常気象への備えをいかに強化していくかという議論が始まっている。専門家らは、気候変動により異常気象の発生頻度はさらに高まり、規模も拡大すると予測している。(c)AFP