【7月22日 AFP】天皇陛下は22日、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長と面会し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の中での東京五輪開催は「決して容易なことではないと思う」と述べられた。日本メディアが報じた。

 開会式を翌日に控えた同日、バッハ氏は天皇陛下を表敬訪問した。

 共同通信(Kyodo News)によると、陛下はバッハ氏に対し「感染症に対する万全の対策を講じながらの大会運営は決して容易なことではないと思います。皆さんのご尽力に深く敬意を表します」と英語で述べられた。

 開会式は新型ウイルスの感染拡大予防のため無観客で行われ、各国要人や関係者のみ約950人が参加する。天皇陛下は出席されるが、皇后さまは同席されない。

 東京ではコロナ変異株の「デルタ株」の拡大に伴って感染者が急増しており、22日には、2月以降で最多の1979人の新規感染者が確認された。

 陛下は開会を宣言されるとみられているが、ウイルス感染拡大の現状を踏まえて「祝う」趣旨の文言は避けられる可能性が報じられている。(c)AFP