【7月17日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は16日、新型コロナウイルスやワクチン接種をめぐるソーシャルメディア上の誤情報が「人命を奪っている」と述べた。また、ホワイトハウス(White House)はフェイスブック(Facebook)に対し、対策を講じるよう求めた。

 バイデン氏はホワイトハウスで、そうした情報について「人命を奪っている。わが国で大流行が起きているのは、ワクチン接種を受けていない人々の間だけだ」と記者団に語った。

 ホワイトハウスは、新型コロナワクチンの接種に関する誤情報が拡散されているとして、ソーシャルメディア企業に排除を求めている。

 米保健当局によると、国内で現在急増している新型コロナによる死者や感染者は、ワクチン接種を受けていない人にほぼ限られている。

 米疾病対策センター(CDC)のロシェル・ワレンスキ(Rochelle Walensky)所長は16日、記者団に対し、「ワクチン接種を受けていない人々の間での大流行になりつつあるという、明確なメッセージがある」と述べた。

 米国内では容易にワクチンを接種できるが、接種を受けていない人の多くは、ワクチンを信用していないと述べている。

 ワクチンに対する懐疑的な見方は、反ワクチン派によるオンライン上での誤情報の拡散や、ワクチン接種は政府による管理の一環であると主張する共和党の政治家らによってあおられている。

 ジェン・サキ(Jen Psaki)大統領報道官は、フェイスブックなどのソーシャルメディア企業が十分な措置を講じていないとし、「正確な情報が提供されるために、誰もが役割を果たすべきだ」と述べた。

 さらに、ホワイトハウスは誤情報対策により積極的なアプローチを取っているが、特にフェイスブックは問題のある投稿を削除するために、より迅速に対応すべきだとした。

 サキ氏は、「ソーシャルメディアにおけるワクチンに関する誤情報の65%は、12人ほどが作成している。他のプラットフォームの利用を禁止された発信者も中にはいるが、フェイスブックでは全員が活動を続けている」と述べたが、投稿者らの身元は明らかにしなかった。(c)AFP/Sebastian Smith