【7月12日 AFP】(更新、写真追加)インド各地で週末に発生した落雷により、合わせて76人が死亡したことが12日、当局者らの話から明らかになった。北部ラジャスタン(Rajasthan)州では観光名所となっている歴史的な城塞(じょうさい)にも落雷し、地元メディアによるとセルフィー(自撮り写真)を撮るなどして嵐を見物していた人々が死亡した。

 インドでは毎年、モンスーンの季節の初めに激しい嵐が起こり、数百人が死亡している。

 ラジャスタン州の災害対策当局関係者によると、同州では少なくとも23人が死亡。うち十数人は11日夜、州都ジャイプール(Jaipur)にある12世紀の城塞「アンベール城(Amer Fort)」の見張り塔で嵐を見物していた際に起きた落雷により亡くなった。

 ジャイプール警察幹部はAFPに対し、「人々が塔を訪れる前から雨が降っていた。雨が強くなると、塔の中で身を寄せ合った」と説明。落雷時に見張り塔2基には最大30人がいたと述べ、「負傷者の一部は落雷で気を失った。激痛でパニックになりながら、走って外に出る人もいた」と話した。

 地元メディアは当局者の話として、死亡した人の中には嵐の最中にセルフィーを撮っていた人もいたと報じている。警察幹部によると、落雷を受けて堀に転落した人がいた可能性もあり、捜索が行われている。

 ラジャスタン州に隣接する北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州の災害対策当局によると、同州では10、11両日に少なくとも42人が死亡。中部マディヤプラデシュ(Madhya Pradesh)州の災害対策当局関係者はAFPに対し、同州ではこの週末に11人が落雷で死亡したことを明らかにした。(c)AFP