【7月12日 AFP】米俳優で映画監督のショーン・ペン(Sean Penn)さんが11日、仏カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)の記者会見で、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領政権の新型コロナウイルス対応は弱者に対する「機銃掃射」のようだったと批判した。

 ペンさんは、米国での新型コロナ流行初期に、自身が設立した非営利団体「コア(CORE Response)」の人道支援ネットワークを通じて、ロサンゼルスに当時全米最大の検査場を開設。その後、ワクチン接種会場をロサンゼルスとシカゴに設けたり、コロナ禍で大きな影響を受けた人々への食料支援を行ったりしている。

 新作の監督作品『Flag Day(原題)』のプレミア上映に当たり記者会見したペンさんは、米国のコロナ対応について質問され、歯に衣(きぬ)着せぬいつもの調子で、こう答えた。

「夜になってチームと私が検査場やワクチン接種会場から帰宅して、(中略)腹立たしいニュースを見ていると、まるで誰かがホワイトハウス(White House)の砲塔から、(コロナの)影響を最も受けやすい人々に向けて機銃掃射しているように感じた」

「私たちは、人間的にも政治的にもあらゆる面で反道徳的な政権の下で、国としても世界としても期待を裏切られ、最終的には放置され、誤った情報を与えられ、真実と理性を攻撃された」

 ペンさんは、ハイチ大地震からハリケーン「カトリーナ(Katrina)」の被害まで、長年にわたって非常に精力的な被災者支援活動を行ってきたことで知られる。(c)AFP/Eric RANDOLPH