【7月3日 AFP】ウクライナ国防省が2日、女性兵士がヒールのある靴を履いて行進の練習をしている写真を公開し、物議を醸している。

 ウクライナは来月、旧ソ連からの独立30年を記念する軍事パレードを実施する予定で、国防省は戦闘服の女性兵士らがミッドヒールの黒いパンプスを履いて行進している写真を公開した。

 国防省の情報サイト「ArmiaInform」は1日、「きょう初めてヒールのある靴で訓練が行われた」というある士官候補生の言葉を掲載。「ミリタリーブーツで行うよりも少し難しいが、努力している」とその士官候補生は語っている。

 これを受けてソーシャルメディア上や議会で批判が巻き起こり、女性兵士が性的に扱われているとの非難が上がっている。

 ウクライナの評論家のビタリー・ポルトニコフ(Vitaly Portnikov)氏はフェイスブック(Facebook)で、「ヒールを履いて行進をしているという話は、本当に恥ずべきことだ」と述べ、ウクライナ当局者の一部は「中世的」な考え方だと批判した。

 オレーナ・コンドラチュク(Olena Kondratyuk)副議長は、当局は女性に「屈辱」を与えたことを公式に謝罪し、調査を行うべきだと訴えた。

 コンドラチュク氏によると、東部で2014年から続く親ロシア派武装勢力との紛争では、これまでに1万3000人以上の女性兵士が戦った。

 ウクライナ軍の女性兵士は3万1000人以上で、うち4000人以上が将校となっている。(c)AFP