【6月4日 AFP】職場で女性がハイヒール着用を事実上強制されているとして、日本人女性らでつくるグループは3日、強制をなくすよう求めるおよそ1万9000人分の署名を厚生労働省に提出した。

 女優でライターの石川優実(Yumi Ishikawa)さんは「靴(くつ)」と「苦痛(くつう)」、さらにセクハラ告発運動「#MeToo(私も)」をかけたハッシュタグ「#KuToo」を使い、オンライン署名を呼び掛けた。

 石川さんらは多くの日本企業でハイヒール着用が半ば強制化されていると指摘。石川さんは厚生労働省職員らとの面会後に記者会見を開き、企業が女性にハイヒール着用を強制することは性差別やハラスメントに当たるとして、法整備を求めたことを明らかにした。

 ハイヒール着用をめぐっては世界各地で論争が巻き起こっている。2015年のカンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)では、ヒールが高い靴を履いていないとの理由で女性らがレッドカーペットへの立ち入りを拒否されたことが明らかになり、映画祭ディレクターが謝罪。翌年、米女優ジュリア・ロバーツ(Julia Roberts)さんはレッドカーペットをはだしで歩き、抗議の意思を示した。

 またカナダのブリティッシュコロンビア(British Columbia)州は2017年、危険で差別的であるとして企業が女性従業員にハイヒール着用を強制することを禁止している。(c)AFP