【6月30日 AFP】フランス上院は29日、女性の同性カップルや独身者が体外受精(IVF)などの生殖補助医療を受けることを同国で初めて認める法案を可決した。同性愛者の権利擁護団体は、平等な権利の実現に向けた大きな節目だと歓迎している。

 フランスの現行法では、生殖補助医療の利用が異性カップルのみに限定されており、レズビアン(女性同性愛者)カップルや独身女性が精子提供を受けてIVFを行うには国外に行くしかなかった。

 法案はエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)政権が推進。2年間にわたる抗議や500時間の審議を経て、上院で賛成326、反対115、棄権42で可決された。新法の導入により、フランスはベルギーやスペインなど欧州の十数か国と同じく、同性カップルや独身女性にも分け隔てなく生殖補助医療を提供する国となる。

 フランスではこれまで、精子提供者は匿名とされてきたが、新法の下ではIVFで生まれた子どもが成人した際、精子提供者の身元を知る権利が与えられる。また、これまでがんの放射線治療や化学療法など、生殖機能に影響が出る治療を受けている女性しかできなかった卵子凍結が、30代の女性にも認められる。

 ただ、男性の同性カップルが利用する代理出産については国内でも根強い抵抗があり、新法では合法化に踏み込んでいない。(c)AFP/Anne Pascale REBOUL and Clare BYRNE