【6月29日 AFP】エチオピア連邦政府は28日、8か月近く紛争状態だった北部ティグレ(Tigray)州で、「一方的な停戦」を宣言した。国営メディアが報じた。直前には反政府武装勢力が州都メケレ(Mekele)に入り、住民らは歓喜に沸いていた。

 アビー・アハメド(Abiy Ahmed)首相による軍の劇的な撤退は、ティグレにおける紛争が転換点を迎えたことを示している。

 停戦宣言前には、ティグレ防衛隊(Tigray Defence ForcesTDF)と名乗る反政府勢力がメケレ市内に入り、地元当局が逃げ出す一方、住民らは喜んで迎え入れていた。

 国営メディアは28日夜、「きょう6月28日付で無条件かつ一方的な停戦が宣言された」との政府の声明を報じた。

 これによると、停戦は現在の「農繁期」が終わるまでとし、農業生産と支援物資の配布を促進し、反政府勢力の戦闘員らが「平和な道に戻れるようにする」ことが目的だという。

 連邦政府の停戦宣言に対し、TDFは現時点では反応はしていない。(c)AFP