【6月26日 AFP】五輪で四つの金メダルを獲得している陸上男子長距離のモハメド・ファラー(Mohammed Farah、英国)は25日、英マンチェスターで行われた五輪代表選考会で1万メートルの参加標準記録に届かず、東京五輪でトラックでの競技生活に終止符を打つ望みが絶たれた。

 東京五輪の参加資格を得るための最後のチャンスとして英国陸上競技選手権(Muller British Athletics Championships 2021)で特別に設けられたレースで、38歳のファラーは優勝こそしたものの、タイムは参加標準記録から約20秒遅れの27分47秒04だった。

 ファラーは2012年ロンドン五輪で5000メートルと1万メートルの2冠を達成した後、4年後のリオデジャネイロ五輪でも同二種目を連覇。その後はマラソンに転向したが安定した結果が出せず、五輪で最後の一花を咲かせる望みを懸けてトラック競技に復帰していた。

 ファラーはこれが最後のトラックレースかどうか明言は避けつつ、「ここまでの長いキャリアを築けて幸運だった。とても感謝しているが、きょうのところはそれしか言えない」とコメント。「厳しい結果だ。今夜の結果は、力が不十分だったことを示している」と語った。

 今月5日に行われた選考会では、足首の故障に見舞われて27分50秒64で8位に終わっていた。(c)AFP