「後悔してない」 軍事政権に抵抗し逃亡生活送るミャンマー市民
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■「ミャンマー国民としての務め」
国内の監視グループによると、クーデター後、当局による弾圧の死者は850人を超え、数千人が拘束されている。
「これは悪夢だ」とミュージシャンのコー・テインさん(仮名)は嘆く。国軍に対する痛烈な批判をフェイスブックに投稿し、一躍知られるようになった。友人たちからは身を隠せと忠告されたが、無視していた。
だが、4月初めに国営テレビの夜のニュースで自分の名前が挙げられると、すぐに荷物をまとめ、きょうだいに別れを告げ、住んでいた集合住宅の裏口から逃げた。
隠れ家からAFPの取材に応じたコー・テインさんは、愛犬との別れを惜しむ暇もなかったと話す。犬は5月4日に死んだという。
それでもフェイスブックで情報の共有を続けている。知名度があるおかげで、民間人グループと、軍事政権の打倒を目指す民主派勢力による「影の政府」との橋渡し役ができていると言う。
「投稿することに後悔は全然ない。これはミャンマー国民としての私たちの務め」だと語った。だが、家族には会いたいと漏らした。
活動家のティンザー・シュンレイ・イーさんにとっても、同じく逃亡生活は孤独なものであるはずだ。ニュースを追い続けるのも「精神的に消耗します」と話した。
「それでも、頑張らなきゃという力になる。多くの人が苦しみ、命を犠牲にしてきましたから」と続けた。「何があっても、私たちは進み続けねばなりません」 (c)AFP/Dene-Hern CHEN