【6月18日 AFP】サッカー欧州選手権(UEFA Euro 2020)は17日、グループBの試合が行われ、デンマーク対ベルギー戦の開始10分にゲームが一時中断され、フィンランド戦の途中に心停止で倒れたMFクリスティアン・エリクセン(Christian Eriksen)に向けて選手とファンが応援の拍手を送る一幕があった。

 デンマーク代表MFで29歳のエリクセンは12日の試合で倒れ、現在は病院で治療を受けている。

 ユセフ・ポールセン(Yussuf Poulsen)が開始2分にゴールを挙げてデンマークが1-0で先制する中、主審がいったん試合を止めると、約2万5000人が集まったパルケン・スタジアム(Parken Stadium)のあるエリアにいたファンは「クリスティアン、デンマーク中が君と共にいる」と書かれたバナーを掲げた。

 またキックオフ前には、エリクセンの名前と背番号10がプリントされたデンマークの巨大ユニホームがピッチに登場し、同国の主将シモン・キアル(Simon Kjaer)は、額縁に入ったベルギー選手のサイン入りユニホームを受け取った。

 44歳のサポーターは「今回の悲劇はデンマークを目覚めさせた。われわれは小さな国で、愛する誰かが苦しんでいれば団結する」とコメントした。

「コペンハーゲン市内がサポーターであふれている。目にすることができとても良かったし、とても感動的」

 ファンゾーンにある壁にはエリクセンを応援するメッセージが書き込まれており、エリクセンが倒れた衝撃的な光景の影響は、スタジアムから人気のニュハウン(Nyhavn)運河地区に至るまでコペンハーゲン中で感じられる。

 試合会場となったパルケンからわずか1キロの距離にある、エリクセンが観察下に置かれているコペンハーゲン大学病院(Rigshospitalet)にもいくつかの旗が掲げられている。(c)AFP