【6月15日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領との首脳会談を控えるロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は、米NBCテレビが14日放送したインタビューで、米国を狙ったサイバー攻撃にロシアが関与したとの疑惑を「茶番」と一蹴した。

 16日にスイス・ジュネーブで行われる米ロ首脳会談では、両国で収監されている受刑者の処遇が議題となる見通し。プーチン氏はインタビューで、受刑者交換について前向きな姿勢を表明。ロシアで収監されている野党勢力指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏については、「他の人より悪く扱われることはない」と述べた。

 ロシアが米国に「サイバー戦争」を仕掛けているかと問われると、「証拠はどこにあるのか。茶番じみてきている」と否定。「私たちは選挙干渉やサイバー攻撃など、あらゆる疑いをかけられてきており、向こうは一度たりとも証拠を示していない。根拠のない非難のみだ」と反論した。

 受刑者交換が議題に上る場合、ロシアでスパイ罪により懲役16年の刑に服している元米海兵隊員のポール・ウィラン(Paul Whelan)受刑者が交換対象として考慮されるものとみられる。ロシアには他に、酔って警官に暴行したとして昨年懲役9年の判決を受けた米国人のトレバー・リード(Trevor Reed)受刑者も収監されている。

 ロシア側は、米国で収監されている武器商人ビクトル・ボウト(Viktor Bout)受刑者や、麻薬密売の罪で収監されているパイロット、コンスタンチン・ヤロシェンコ(Konstantin Yaroshenko)受刑者の送還を目指す可能性がある。(c)AFP