■「犬のために」

 レイノルズさんはドッグショーの審査員をしており、1990年代にニュージャージー州の公園でショーが開催された際、飼い犬たちが次々とネズミを殺し始めたのを目撃した。公園の管理人からまたネズミ駆除をしてほしいと依頼されたことが、R.A.T.S.創設につながった。

 R.A.T.S.は、ネズミに悩まされている地域住民から電話やフェイスブック(Facebook)経由で依頼を受け、出動する。ほとんどの依頼者は、迅速で効果的な対応に満足しているという。

 ニューヨーク市当局は、犬にネズミ駆除をさせると深刻な感染症のレプトスピラ症にかかる恐れがあるとして、R.A.T.S.の活動を推奨していない。ただ、市の衛生基準に違反しているわけではないため、活動を制止することもない。

 ボランティアたちは、愛犬が楽しみながらネズミ狩りの技能を習得していく様子を見るのが楽しいと話す。「私たちはネズミを駆除しているけれど、それが本来の目的ではない」とレイノルズさんは語った。「私たちは犬のために、犬を活躍させるためにここにいるんだ」

 映像は5月17日撮影。(c)AFP/Peter HUTCHISON