【6月7日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2021)で男子シングルス4回戦に進出していたロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が6日、棄権を発表した。最大の目標にしているウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)に集中するための選択とみられる。

 フェデラーは「チームと話し合った結果、本日大会から棄権する必要があると判断した」と発表した。39歳のフェデラーが大会を途中棄権するのはキャリアを通じてこれがわずか5回目で、四大大会(グランドスラム)をこうした形で離れるのは今回が初めてとなる。

「膝を2回手術し、リハビリに1年以上を費やした今、大切なのは体の声を聞いて、回復への道のりを絶対に焦りすぎないことだ。3試合を経験できたことを喜んでいる。コートへ戻れたのは最高の気持ちだった」

 グランドスラム20勝を挙げ、2か月後には40歳になるフェデラーは前日、ドミニク・コーファー(Dominik Koepfer、ドイツ)との日付をまたぐ3時間半超えの激闘に7-6(7-5)、6-7(3-7)、7-6(7-4)、7-5で勝利し、16強入りを果たしていた。

 この後はベスト8入りを懸けたマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)戦が7日に控えていたが、2020年の膝の手術のこともあり、コーファー戦終了後の時点で次も出られるかは分からないと話していた。

 今回が復帰後3大会目のフェデラーは、以前から一番の目標はウィンブルドンだと話している。9回目の優勝を目指すウィンブルドンは6月28日に開幕。フェデラーは14日からドイツ・ハレ(Halle)で始まる前哨戦のノベンティ・オープン(NOVENTI OPEN 2021)出場を予定している。(c)AFP/Dave JAMES