【6月5日 AFP】フランス捜査当局は4日、レバノンで5日間にわたり行っていた日産自動車(Nissan Motor)前会長のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)被告(67)への事情聴取を終えた。被告の弁護団は聴取について、被告が日本で逮捕されてから初めて受けた「公正」な扱いだったと表明した。

 ゴーン被告は5月31日から、レバノンの首都ベイルートの破棄院(最高裁に相当)で証人として聴取を受けた。被告が仏当局に正式に訴追され、罪状の詳細を知るためには、フランスに渡る必要がある。

 ジャン・タマレ(Jean Tamalet)弁護士は「私たちはここで行われた手続き全体が公正だったと考えている」と表明。ゴーン被告が「数百の質問に対し、長く詳細な受け答えをした」と明らかにした。タマレ氏はさらに、被告がこれまで「裁判官の前でこのような質問に答える機会を与えられたことは一度もなかった」と主張したものの、詳細は語らなかった。

 同じく被告の弁護人であるジャンイブ・ルボルニュ(Jean-Yves Le Borgne)氏は、今回の事情聴取はゴーン被告にとって「自分の立場を説明する」機会となったと表明。「これが終わり、彼は満足して喜んでいる」と述べた。(c)AFP