【6月5日 AFP】米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は3日、軍関係者が近年目撃してきた未確認飛行物体(UFO)についての政府報告書で、宇宙人関与の証拠はないとの結論が出されたと報じた。ただ、UFOの正体は説明できないままという。

 報告書は近く公表される予定で、その内容に注目が集まっていた。同紙は、報告書の内容について説明を受けた高官らの話として、UFOが米国防総省の極秘技術の産物でないことは確認できたとしている。

 しかし過去20年間にあった120件以上の目撃情報に関する調査を経ても、飛行物体の特異な加速や方向転換、急降下の能力などの不可解な動きについては説明できなかったという。

 一方で高官らは、明確な答えがないということは、宇宙人の技術である証拠もないが、その可能性を完全に否定することもできないと指摘。ある高官は、中国やロシアが極超音速技術を実験している可能性について、情報機関や軍の関係者らが懸念を強めていると語った。

 高官らによると、報告書には一般公開されない機密文書が添付される予定で、これにより宇宙人説が改めて過熱するとみられる。報告書は今月25日に米連邦議会に提出される見通し。(c)AFP