【6月2日 AFP】カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は1日、寄宿学校の跡地から先住民の子ども215人の遺骨が見つかったことを受け、首都オタワの議会議事堂前の献花台に花を手向けた。

 ブリティッシュコロンビア(British Columbia)州で先週、19世紀後半に先住民の同化を目的として建てられた寄宿学校としては最大規模のカムループス・インディアン・レジデンシャル・スクール(Kamloops Indian Residential School)の跡地から、先住民の子ども215人の遺骨が見つかっていた。

 トルドー首相は数分間の黙とうをささげ、カナダ建国100周年を記念して1967年に議会議事堂前につくられた「センテニアル・フレーム(Centennial Flame)」で、子どもの靴やおもちゃが供えられた献花台の前にひざまずいた。その後、近くにいた先住民と短く言葉を交わした。

 寄せられた追悼のメッセージには、「すべての子どもが重要だ」と書かれたものもあった。

 カナダで6月は全国先住民歴史月間(National Indigenous History Month)。その始まりに当たりトルドー首相は、「これは寄宿学校に起こったこと、そして今日まで続くその影響を痛切に思い起こさせるものだ。われわれは、このことから隠れることはできない」とツイッター(Twitter)に投稿した。「寄宿学校は現実に存在したものであり、この国で実際に起きた悲劇だ。われわれはそれを認めなければならない」

 さらにトルドー首相は、「私たちは皆、体系的な不平等と差別を解体するという役割があり、それは過去の過ちについての真実を認め(中略)、先住民のファーストネーションズ(First Nations)やイヌイット(Inuit)、そしてメティス(Metis、白人と先住民との間に生まれた人)の歴史的遺産、文化、伝統を尊重するところから始まる」とツイートした。(c)AFP