【5月31日 AFP】21インディカー・シリーズ第6戦、インディアナポリス500(Indianapolis 500)は30日、決勝が行われ、メイヤー・シャンク・レーシング(Meyer Shank Racing)のエリオ・カストロネベス(Helio Castroneves)が史上最多タイとなる通算4度目の優勝を飾った。

 1周2.5マイル(約4キロ)のオーバルサーキット、インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(Indianapolis Motor Speedway)を200周するレースで、2001年と2002年、2009年に優勝を飾っていたカストロネベスは、A.J.フォイト(AJ Foyt)氏、アル・アンサー・シニア(Al Unser Sr.)氏、リック・メアーズ(Rick Mears)氏に続く4勝目を挙げた。

 46歳のカストロネベスは最終盤にチップ・ガナッシ・レーシング(Chip Ganassi Racing)のアレックス・パロウ(Alex Palou)をオーバーテークし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で観客動員は40パーセントに制限されたものの、パンデミック(世界的な大流行)以降のスポーツイベントとしては最多となる13万5000人の観衆の前で勝利した。

 カストロネベスは199周目の第1ターンでパロウを抜き去ると、最終周は周回遅れのマシンに詰まりながらもパロウを抑え込み、史上最速の2時間37分19秒3846のタイムでチェッカーフラッグを受けた。

 カストロネベスは「インディアナポリスを愛している。ファンがエネルギーをくれた。まったくもって信じられない」と語った。

 これまで挙げた勝利の中で、ホームストレートの外側に設置された安全用のフェンスによじ登っていたカストロネベスは、今回も「スパイダーマン(Spider-Man)」のパフォーマンスをみせ、大きな歓声を受けた。

 涙のカストロネベスはフェンスからおりると、ライバルやレジェンドたちから祝福を受けた。

 2位には0秒4928差でパロウが入り、3位にはチーム・ペンスキー(Team Penske)のシモン・パジェノー(Simon Pagenaud)が続いた。昨年、大会2度目の優勝を飾ったレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(Rahal Letterman Lanigan Racing)の佐藤琢磨(Takuma Sato)は14位に終わった。(c)AFP