【5月25日 AFP】西アフリカ・マリ暫定政府のバ・ヌダウ(Bah Ndaw)大統領とモクタル・ウアンヌ(Moctar Ouane)首相が24日、国軍兵士らによって拘束された。当局関係者が明かした。内閣改造に不満を持つ兵士らが2人を首都郊外の軍基地へ連行したとされ、この1年で2度目のクーデターの恐れが高まっている。

 ヌダウ大統領とウアンヌ首相は、昨年8月の軍事クーデターの後、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)の制裁を回避するために設置された文民統治への移行政権を率いている。

 しかし、移行政権にはクーデターの首謀者や軍将校らが大きな影響力を持っており、来年初頭までに選挙を実施するという公約の実現には疑問符が付いている。

 AFPの取材に匿名で応じた2人の軍幹部によると、暫定政府は24日午後、高まる批判に応えて内閣改造を行ったが、ヌダウ大統領とウアンヌ首相はその後、兵士らによって首都バマコ郊外にある軍のカティ(Kati)駐屯地へ連行された。

 この事態を受け、国連(UN)、アフリカ連合(AU)、ECOWAS、欧州連合(EU)、米国、英国はマリ軍による拘束を非難し、2人の「即時かつ無条件の解放」を要求した。(c)AFP