マリでクーデター、大統領が辞任 「流血の惨事回避」と説明
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【8月19日 AFP】(更新、写真追加)兵士らがクーデターを起こした西アフリカ・マリで、拘束されたイブラヒム・ブバカル・ケイタ(Ibrahim Boubacar Keita)大統領は19日、国営テレビで演説し、自身の即時辞任に加え、政府の退陣と議会の解散を発表した。「流血の惨事」を回避するためと説明している。
マリではここ数か月、経済停滞や汚職、イスラム過激派による暴力行為をめぐって抗議デモが続いていた。
国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は、拘束されたケイタ大統領とブブ・シセ(Boubou Cisse)首相の「無条件の即時解放」を要求した。
米ニューヨークの国連本部では、19日中に国連安全保障理事会(UN Security Council)の緊急会合が開かれる予定だとされる。
19日の時点で、ケイタ大統領がバマコ近郊カチ(Kati)にある軍基地で依然拘束されているのかどうかは不明。
クーデターの指導者らは夜通しテレビを通じて、「妥当な時間」内での政権移行と選挙実施を約束した。
マリ空軍のイスマエル・ワゲ(Ismael Wague)参謀副長は、他の将校らと共に「国民と歴史を前にして、責任を引き受けることを決意した」と語った。
今回の事態を受けて近隣諸国は、国境封鎖とクーデター指導者らへの制裁適用の構えを見せている。(c)AFP/Serge Daniel and Malick Konate