FIFA「あらゆる可能性探る」 W杯隔年開催案の検討開始
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【5月22日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)は21日、2024年以降に行われる国際大会の日程に関して検討を開始することを決定した。中でもW杯(World Cup)については2年ごとに開催する案が提示されており、これには選手の負担が増えることや大会の価値が低下することを懸念して反対の声が上がっているものの、「あらゆる」可能性を探っていくとしている。
FIFAの第71回年次総会では、男女ともにW杯を「2年ごと」に開催する案の「実現性を探る調査」を行うことが賛成多数で可決された。大きな物議を醸しているこの改革案の調査期限は、特に設けられていない。1928年に開催が決まり、男子は1930年から、女子は1991年から4年に1度開催されているW杯は、サッカー界の至宝的な大会であり、FIFAにとっては主な収入源となっている。
今回の提案に先立ち、3月にはFIFAのグローバル・フットボール・デベロップメント部門で責任者を務めるアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)氏が、W杯や欧州選手権(UEFA Euro)などの国際大会を2年ごとに開催する案を提示していた。
欧州30か国以上のプロリーグやクラブを統括するヨーロピアン・リーグス(European Leagues)が即座に「非現実的」と懐疑的な声を上げたものの、この案はベンゲル氏によってまとめられ、先日公表された報告書の中でも強調されていた。
3月下旬には、FIFAのジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長が、2024年以降のサッカーカレンダーについて広く意見を募るとの考えを示したほか、今月上旬にはベンゲル氏の提案について「興味深い議論」が行われるだろうと述べていた。
W杯の隔年開催は放送局にとっては魅力的であるものの、選手の消耗を懸念する各国の連盟やリーグ、そして各クラブからは激しい反発が予想される。(c)AFP