【5月19日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーメジャー第1戦、第85回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2021)で日本男子初のメジャー制覇を果たした松山英樹(Hideki Matsuyama)が18日、東京五輪の中止を求める声が母国で高まっていることに理解を示した。

 米国ではワクチン接種が順調に進んでいることもあって、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の制限が緩和され、松山が練習ラウンドに臨んでいる全米プロゴルフ選手権(2021 PGA Championship)でも、観客が会場となるサウスカロライナ州キアワ島(Kiawah Island)をマスクなしで歩きまわっている。

 一方の松山は、マスターズ優勝後に帰国した際、家族を守るための措置として2週間の隔離期間を過ごした。日本はウイルス対策に苦慮しており、五輪に関しても感染の拡大を不安視するかのように、厳しい安全対策を敷いて開催しようとしている。

 メジャー第2戦の全米プロに向けた会見で、松山は「今日本の状況はニュースで見る限り良くない。医療関係の人のことを考えると、やるべきではないのかなという感じはする」と話した。

 その一方で松山は、他競技の選手のことも考えて「自分自身は五輪も大事だが、それ以上にメジャーというのが大事というのもある。その中で、五輪に懸けている他のスポーツ選手のことを考えると、やってほしいという複雑な気持ち」と明かした。

 全米プロで松山は、前回王者のコリン・モリカワ(Collin Morikawa、米国)、全米オープン選手権(2020 US Open Championship)を制したブライソン・デシャンボー(Bryson DeChambeau、米国)と同組で初日、2日目をラウンドする。(c)AFP