【4月15日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーメジャー第1戦、第85回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2021)制覇を果たした松山英樹(Hideki Matsuyama)が14日、優勝者の証しであるグリーンジャケットを着て帰国会見を行い、東京五輪での金メダル獲得を視野に入れていると明かした。

 日本男子初のメジャー制覇を成し遂げた松山は13日に帰国し、会見はオンラインで行われた。

 落ち着いた表情の中に疲れも見えた松山は、優勝の余韻に浸っている間は「クラブを握りたくない」と報道陣に話した。さらなるメジャー制覇と母国五輪での金メダル獲得を狙う29歳は、次世代の日本人ゴルファーを刺激したいと続けた。

「日本人でグリーンジャケットを着られるんだということを証明できたと思う」と喜んだ松山は、日本でのフィーバーを見て優勝を実感したという。

「僕がタイガー(・ウッズ〈Tiger Woods〉)のようになりたいと思ったように、子どもたちが僕みたいになりたいと思ってくれればすごくうれしい」

 前週のヴァレロ・テキサス・オープン(Valero Texas Open 2021)では不本意な成績に終わったものの、松山はマスターズの最後の練習後に「いけるんじゃないか」と感じ始めたという。

 それでも最終日は重圧と闘わなければならなかったと明かした松山は、「1番ホールから最終ホールまでずっと緊張しっぱなしだった」と認めた。

 また、成し遂げた偉業と自身との距離を調整している段階だという松山は、これまで以上に注目されることを覚悟している。

「今までやってきたことと変わらず全力でゴルフに取り組みたいし、今まで以上に注目されることが多くなると思う」

「今まで良くない行いだったりとか、クラブをたたきつけたりとかたくさんあったと思うが、そういうところも見られていると思ってそういうことがないように気をつけていきたい」

 今後について松山は、5月3日に開幕するウェルズ・ファーゴ選手権(Wells Fargo Championship 2021)に出場するかどうかは分からないとしつつ、同13日開幕のAT&Tバイロン・ネルソン(AT&T Byron Nelson 2021)ではプレーする意向を明かした。

 そして松山は、新型コロナウイルスの影響で1年延期された東京五輪で金メダル獲得に挑む。

「正直、まだオリンピックがどうなるか分からないというところはあるが、今のところ順位的にも選ばれると思う。それまでけがに気をつけて金メダルに向けて頑張りたい」 (c)AFP/Andrew MCKIRDY