【5月17日 AFP】テニス、イタリア国際(Internazionali BNL d’Italia 2021)で準優勝となった世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が、優勝したラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)や自分こそが「新世代」だと話し、男子テニスの若手について聞かれることに飽き飽きしている様子を見せた。

 両者の57回目の直接対決となったイタリア国際決勝は、ナダルが7-5、1-6、6-3で前回王者ジョコビッチに勝利して大会10勝目を挙げ、マスターズ1000(ATP Masters 1000)大会最多タイの36勝目を挙げるとともに、連覇のかかる2週間後の全仏オープン(French Open 2021)に向けた仕上がりをアピールした。

 準優勝のトロフィーを受け取ったジョコビッチは、インタビューで「新世代の若手? 自分やラファ、ロジャー(・フェデラー<Roger Federer、スイス>)は新世代という言葉の意味を書き換えている。自分たちが新世代だ」とコメントした。

 34歳のナダルと33歳のジョコビッチは、19歳のヤニック・シナー(Jannik Sinner、イタリア)と22歳のステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)という、タイトル獲得経験もある「新世代」を退けて勝ち上がってきた。

 フェデラーに並ぶ四大大会(グランドスラム)最多タイの20勝を挙げているナダルは、22歳のデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov、カナダ)にマッチポイントを2本握られたところから逆転勝利を収め、準々決勝ではマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2021)で敗れた24歳のアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)に雪辱を果たしている。

 グランドスラム18勝を挙げているジョコビッチは「ラファは自分にとって最大のライバルで、いつでも厳しい試合になる。きょうはほぼ3時間の戦いだった」と話している。

 試合後の記者会見でも、ジョコビッチは「何回聞かれたか分からないくらい、もう何度も繰り返した話だが、もちろん新世代は力をつけて、迫ってきている。それでも、僕らはグランドスラムや大きな大会で勝っている」と語った。

「他に何をしゃべればいいのか分からない。新世代のことはそんなに気にしていないんだ。周囲からすれば、そこにストーリーが生まれるのは分かっているけどね」

「みんながこの話を好きなのは構わない。若手は力をつけ、すでにトップ5やトップ10に入ってきている。きのうきょうの話じゃない。だけど自分たちだって健在なんだ」 (c)AFP