【5月12日 AFP】五輪で二つの金メダルを獲得している男子テニスのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が、他のトップ選手に続き、この夏の東京五輪参加を決めかねていると認めた。ナダルは「状況」を判断する時間がほしいと話している。

 34歳のナダルは2008年の北京五輪でシングルス、マルク・ロペス(Marc Lopez)と組んだ2016年のリオデジャネイロ五輪でダブルスの金メダルを獲得している。

 そのナダルはイタリア国際(Internazionali BNL d’Italia 2021)の自身初戦を前にした会見で、「普通の状況なら、五輪欠場を検討したりなんかしない。そこは間違いない。皆さんも知っての通り、自分は五輪をとても重視している」と前置きした上で、「しかしこうした状況では分からない。今後数か月の状況に注目したいが、スケジュールを組む必要もある」と続けた。

「まだ分からない。自分でも判断がつかないから、はっきりとしたことが言えないというのが正直なところだ」

「普通の年なら、1月1日からシーズン末までの日程をほぼ100パーセント把握しているが、今年は少し違う」

「どの選手にも柔軟性が必要だ。今起こっていることに適応する必要がある。分からない。申し訳ないが、正確なことは言えない」

 ナダルの前にも、何人かのトップ選手が東京五輪に対する懸念を示している。10日にはセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が不参加を示唆し、日本のスターである大坂なおみ(Naomi Osaka)と錦織圭(Kei Nishikori)も五輪開催の是非を議論すべきだと話している。(c)AFP