【5月11日 AFP】今シーズン限りでドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)を離れるハンジ・フリック(Hansi Flick)監督が、今夏に予定されている欧州選手権(UEFA Euro 2020)後に同国代表を率いることになると、10日に国内紙が報じた。

 独ミュンヘン(Munich)の地元紙アーベントツァイトゥング(Abendzeitung)によれば、フリック監督は3年契約にサインする予定で、2022年のW杯カタール大会(2022 World Cup)のほか、自国開催となる2024年の欧州選手権(UEFA Euro 2024)を指揮することになるという。

 56歳のフリック監督は、代表チームの次期指揮官として長く同国サッカー連盟(DFB)の本命候補とみられてきた。

 フリック監督は、15年にわたって率いてきた代表チームを離れることになるヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督の下で2006年から2014年までアシスタントコーチを務め、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)の優勝にも貢献した。

 2019年にバイエルンの指揮官に就任すると、2度のリーグ制覇や欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)優勝を含めこれまで七つのタイトルを獲得した。

 しかし、移籍の方針をめぐってハサン・サリハミジッチ(Hasan Salihamidzic)スポーティング・ディレクター(SD)との関係が悪化しており、2023年まで残っていた自身の契約を今季限りで解除するよう申し出ていた。

 クラブ側はその要求に応じ、RBライプツィヒ(RB Leipzig)を率いる33歳のユリアン・ナーゲルスマン(Julian Nagelsmann)監督が後任に就くとすでに発表している。

 バイエルン取締役のオリバー・カーン(Oliver Kahn)氏は、8日にクラブがリーグ9連覇を決めた後、DFBとの間で「全てがまとまった」とスカイ・ドイツ(Sky Germany)と話したが、残された2年間の契約に関する「金銭的な補償」については合意に至っていないと付け加えた。

 補償に関しては、バイエルンと代表チームによるエキシビションマッチを開催し、チケット販売の収益が同国王者に渡るようにすることを両者は検討しているという。(c)AFP