【5月7日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)のファベーラ(貧民街)で6日、警察が麻薬密売業者に対する大規模な強制捜査を実施し、少なくとも24人の容疑者と警察官1人が死亡した。同国メディアと現地のAFP特派員が伝えた。

 捜査はリオデジャネイロ北部ジャカレジーニョ(Jacarezinho)の貧民街で早朝に行われた。現場は戦場の様相を呈し、住民はソーシャルメディアに爆発や発砲の様子、頭上を飛行するヘリコプターの映像を投稿。

 AFP記者によると、貧民街には多数の警官隊が出動。おびえた住民らは、銃声が鳴りやむと、日常生活を再開した。ニュースサイトG1は警察からの情報として、作戦に巻き込まれたとみられる地下鉄車両の乗客少なくとも2人が負傷したと報じた。

 同地区は、リオデジャネイロ市内最大の麻薬組織「コマンド・ベルメーリョ(Comando Vermelho)」の拠点とされる。地元警察によると、容疑者らは未成年者を組織に引き入れていた。

 ブラジルの最高裁は警察に対し、新型コロナウイルスの流行中は「絶対に例外的な状況」を除き、貧民街での強制捜査を禁じていた。(c)AFP