【4月26日 AFP】自転車ロードレース、リエージュ~バストーニュ~リエージュ(Liege-Bastogne-Liege 2021)は25日、ベルギーのリエージュ(Liege)からリエージュまでの259.1キロメートルで行われ、UTE(UAE TEAM EMIRATES)のツール・ド・フランス(2020 Tour de France)覇者タデイ・ポガチャル(Tadej Pogacar、スロベニア)が自身初となるワンデークラシック優勝を飾った。

 11か所の厳しい上り坂が組み込まれたレースで、ポガチャルはドゥクーニンク・クイックステップ(Deceuninck Quick Step)の世界王者ジュリアン・アラフィリップ(Julian Alaphilippe、フランス)、モビスター・チーム(Movistar Team)の41歳のベテラン、アレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)ら4人と共に、残り13キロメートルの最後の峠で抜け出した。

 その後は緑の畑が広がるリエージュ郊外での駆け引きを経て、スプリントが得意なバルベルデが先頭でスパートを開始したが、同じくスプリント勝負では有利とみられていたアラフィリップ、さらにグルパマ・FDJ(Groupama-FDJ)のダビド・ゴデュ(David Gaudu、フランス)が残り50メートルで逆転した。

 しかしここで、脚を残していた22歳のポガチャルが4人を回り込むようにして猛烈に追い上げ、最後はアラフィリップと共にバイクのハンドルを投げ出してフィニッシュラインへ飛び込んだが、ホイール半分の差でポガチャルが勝利をさらった。

 昨年のツールでも、最終盤の追い上げで逆転首位を奪ったポガチャルは「最後はアラフィリップの後ろにぴったりくっついた。彼なら行ってくれるはずだと思っていたし、何とか追いつけて良かった」とコメントした。

 リエージュ~バストーニュ~リエージュは春のクラシックシーズンを締めくくる大会で、ツアーは今後、5月8日に開幕するジロ・デ・イタリア(Giro d’Italia 2021)やポガチャルの連覇に期待のかかる6月のツールが中心になっていく。(c)AFP