【4月5日 AFP】4日に行われた自転車ロードレースのワンデークラシック、ツール・デ・フランドル(Tour des Flandres 2021)で、ポイ捨てを減らすために導入された新ルールに違反した選手が失格処分となった。

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 失格になったのはアージェードゥーゼル・シトロエン・チーム(AG2R Citroen Team)に所属するベテランのミハエル・シャー(Michael Schaer、スイス)で、沿道に観客の姿はほとんどなかったが、少数の人がいる方向に従来のやり方で空の水ボトルを投げ、今月1日から導入されたルールに抵触した。

 シャーは「タイムを失う出来事があった直後で、感情的な状態だった」と説明し、「何人か観客がいる場所に水ボトルを投げてしまった。過ちに気づいたときには手遅れだった」と話した。

 国際自転車競技連合(UCI)は、「選手が環境に配慮した方法でごみを捨てられる」よう、30キロから40キロごとに「ごみ捨てエリア」を設けると規定した。最初の違反で30秒のペナルティーが、2回目で2分のペナルティーが与えられ、3回目は失格処分になるステージレースに対し、ワンデーレースでは即時失格となる。

 この日のレースでは、アルペシン・フェニックス(Alpecin-Fenix)のオットー・フェルヒャールド(Otto Vergaerde、ベルギー)とアスタナ・プレミアテック(Astana-Premier Tech)のエフヘニー・フェドロフ(Yevgeniy Fedorov、カザフスタン)が、危険走行により失格処分となった。

 問題の場面があったのはわずか15キロ過ぎのレース序盤で、フェドロフが追走集団の先頭に移動すると、この動きに腹を立てたフェルヒャールドが加速してフェドロフに追いつき、怒りをあらわにして肩をぶつけた。するとフェドロフも仕返しとばかりに抜き返してフェルヒャールドの前でブレーキをかけ、大会側は両者を失格とした。

 大会はドゥクーニンク・クイックステップ(Deceuninck Quick Step)のカスパー・アスグリーン(Kasper Asgreen、デンマーク)が優勝を果たしている。(c)AFP