【4月20日 AFP】一部の強豪クラブによるサッカー欧州スーパーリーグの構想が発表されたことを受けて英政府は19日、競争法(日本の独占禁止法に相当)を行使する可能性を示唆しつつ、サッカーを守るべく「必要なことは何でも」すると宣言した。

 英国のオリバー・ダウデン(Oliver Dowden)デジタル・文化・メディア・スポーツ相は、イングランド・プレミアリーグをはじめ、同国サッカー協会(FA)や欧州サッカー連盟(UEFA)の責任者と緊急会談を行ったと議会で明かした。

 その中でダウデン氏は「われわれのメッセージは明白なものだった。すなわち、彼ら(各統括団体)を全面的に支持する」と強調すると、「しかし、彼らが行動できないのであれば、われわれがそうするのは疑いの余地がない。大会の実現を阻止するために、あらゆる手段を用意する」と話し、「非常に強い対応」に出ることを明言した。

 また、市場を独占することやカルテルを結ぶことを禁じている英国版独占禁止法の下で、リーグへの参加を表明しているプレミアリーグのクラブが正式な調査を受ける可能性についても言及した。

 FAの総裁を務めるウィリアム王子(Prince William)も「スーパーリーグの計画が提示され、私たちの愛する競技がダメージを受けるリスクがあることについて、ファンと懸念を共有する」と述べた。

 欧州スーパーリーグにはプレミアリーグの6クラブに加え、イタリア・セリエAとスペイン1部リーグのそれぞれ3クラブも名を連ねている。(c)AFP